memories ① -’62年、浄瑠璃寺

学生の頃からのネガが溢れてしまって、夏の1日、思い切って整理、大部分を廃棄することとした。
ふと、目に止まった、記憶が鮮明ないくつかのシーンを、夏の終わりに自分史のメモとして。
旧い写真ゆえ、カビ、キズ、退色等々はご容赦のほどを。


浄瑠璃寺

奈良郊外、当尾の里の浄瑠璃寺は九体阿弥陀堂形式を残す現存唯一の寺で、別名を九体寺とも呼ぶ。
和辻哲郎の古寺巡礼や、土門拳の写真に刺激されて、平安後期のこの名刹へも学生の頃から何度か足を運んだ。

当時は、路線バスの九体寺口という停留所から畑や林の中を30分以上も歩いて、鄙びた古寺に辿りついたものだ。

訪れる人も稀なほどに静まり返った境内の浄土池などはかなり自然のままの風情が阿弥陀堂の美しい形を映していた。

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Canon L2, Serenar 35mm/2.8




数年前に、久しぶりに、岩船寺から浄瑠璃寺と、当尾の里(京都府木津川市加茂)を訪れてみた。

今や、門前に路線バスの停留所があり、それも奈良市内へ1時間に2、3本が運行している。もちろん広い駐車場も完備して、門前のお休み処や土産店もかなりあって、賑やかな観光寺院となっている。

それにも増して、この浄土庭園の池の周囲は小綺麗に整備されて、とても写真を撮る気になれなかった始末。平安期から静かに佇んでいらっしゃる九体の阿弥陀如来に敬意を評して退散。


上掲のショットは、学生時代のものと思い込んでいたが、ネガの後先からして、アトリエ設計事務所の頃、同僚と3人で大和路を歩いたときのものと判明。新幹線はまだ開通していなくて、多分、このときは東京から夜行列車で関西線経由の奈良入りであったと思う。

東海道線の一部も関西線も蒸気機関車が走っていた時代である。
by kurakame | 2011-08-21 08:49 | Others | Comments(8)
Commented by ramble-leica at 2011-08-21 13:14
いいですね、しゃしんは。
ふと昔の思い出に振り返る事ができ、其の時代の事が昨日の事のように思い出されて・・・
Commented by seibo616 at 2011-08-21 13:17
kurakameさん:こんにちは。
このお寺は是非行って見たい寺です。紅葉の時期に行きたいです。
Commented by kurakame at 2011-08-21 17:16
ramble-leicaさん、今週あたりは大昔の写真を少しご披露させていただこうかなと。
50年、何も進歩がありません。(笑)
Commented by kurakame at 2011-08-21 17:19
seiboさん、近年観光地化されたとはいえ、このお寺はなかなかのものです。
やはり九体の阿弥陀さまが一番の見どころ、いえ、拝みどころです。
交通網も便利になって、お近いですから是非どうぞ。
Commented by getteng at 2011-08-22 06:39
kurakameさん、
ということは、このフィルムは半世紀以上も経っているもですね。
それにしては保管状況がよかったようですね。
愚生には鮮明に見えます。
Commented by kurakame at 2011-08-22 07:36
gettengさん、ほとんど段ボール箱に放置状態の50年でした。(笑)
カビが多かったのですが、このショットは比較的大丈夫な部類でした。
それでも、フォトショでいくらかゴミ取りを行っています。
Commented by belage at 2011-08-23 17:50 x
和辻哲郎の古寺巡礼、いいですねぇ。未だにボクの観光ガイドブック
です。あの方の視点には毎回驚かされますです。然し、学生時代から
カメラアイが変わられていないですね。素晴らしい!
Commented by kurakame at 2011-08-23 20:58
belageさん、「古寺巡礼」はいまだに大和路歩きのバイブルみたいなものです。
あはは、学生時代から50年、全く進歩がありません。(笑)
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