memories⑥ - 1997年、ヘール・ボップ彗星

学生の頃からのネガが溢れてしまって、夏の1日、思い切って整理、大部分を廃棄することとした。
ふと、目にとまった、記憶が新鮮ないくつかのシーンを、夏の終わりの自分史のメモとして。
旧い写真ゆえ、カビ、キズ、退色等々はご容赦のほどを。



彗星、ほうき星(Comet)は宇宙を浮遊している塵や氷の塊が、たまたま太陽や地球に近付いてくる、太陽系の流れ者である。

尾をひいて星空に光る彗星の写真を見ると、あたかも流れ星のように空を走っているようにもみえるが、彗星は、あの格好で星座の中に留まって見えている。あの尻尾は太陽に近付くと放射圧と太陽風によって彗星本体から希薄なガスが発生して出来るもの。

一部の周期彗星を除いて、多くの彗星たちは気まぐれに、なんらかの天体重力の影響を受けて太陽や地球に近付いてくるが、明るくなって普通に肉眼で見えるほどになる大彗星は10年に1個か2個程度である。


さて、1997年春、ひさしぶりの肉眼彗星、ヘール・ボップ彗星(Comet Hale Bopp)が見られたのを機に、あちらこちらと写真になりそうな場所を彷徨ったが、西伊豆まで行って嵐になったり、千鳥が渕の桜のあいだを狙って見たが、空が明るすぎてNGだったりと。(明るく見えていたのは2週間ぐらい)

        八ヶ岳に沈むヘール・ボップ彗星

結果、無難な清里高原でのショットがこれ。いまどきのデジタルならば、この程度のイメージは簡単にとれるのだが、なにしろフィルム時代、露出をいろいろと変えて撮ってとあは現像待ちという頃のことであった。 (画面左の小さな星の集団は「すばる」プレイアデス星団)

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1997年4月12日 19h28m 。
Rollei 35S, Sonnar 2.8/40, Provia400, f 2.8, 30s.








        お台場、レインボーブリッジとヘール・ボップ彗星

星空を撮るのは空の暗い場所が常識であるが、なにしろ遠来の彗星、かなり明るくなってくれたので、ここは一つ都会の中でなんとかならないかとチャレンジしてみた。

画面中央のかすかな光がヘール・ボップ彗星。これ以上露出をかけると明るい空に埋もれてしまう。

c0156404_8291918.jpg

1997年3月24日 19h08m。
Rollei 35S, Sonnar 2.8/40, Provia400, f2.8 5s.

by kurakame | 2011-10-16 08:33 | Others | Comments(10)
Commented by belage at 2011-10-16 09:02 x
おお、これは素晴らしいです。デジカメなら確かに写せるで
しょうけど、かなり苦労されたことでしょう。
それにしてもいい色が出てますね。
今日は期せずしてボクも宇宙の話になりました。
Commented by kurakame at 2011-10-16 17:27
belageさん、またまた古い写真で恐縮です。
たった14年前に、デジタルはよちよち歩きの状態でしたね。
ポジフィルムでの星野写真は苦労しましたが、
ポジでなければ出せない(?)宇宙の色が出たかも知れません。
Commented by peke001 at 2011-10-16 18:54
14年前は写真の世界では大分昔となってしまいますね。ちょうどペケちゃんが写真に興味を持ちだした頃でした。
その頃のネガは・・・引き出しの奥で深い眠りについています。
当時、こんな素敵な写真を撮られていたんですね、月面の写真ではその精度に驚いていましたが、さすがです。
ポジフィルムでの撮影も何度か行いましたが、デジタルへの移行のスピードが加速してきた時期でしたので、写真の基本を勉強しないまま現在になってしまいました。
Commented by kurakame at 2011-10-16 21:51
ペケちゃんさん、こんばんは。
旧いネガが多くなリ過ぎていたので、この際ほとんどを廃棄することにしました。
自分の記憶であるとともに、この機会にブログに公開しておこうと思ったもののいくつかです。
星の写真は空の状態さえ良ければ割りと簡単に撮れるのですが、なにしろ夜のことですから、
街中に居ては難しいし、遠出もこの年齢になると面倒になってしまいます。
Commented by pubcom156 at 2011-10-16 23:13
こんばんは
ヘール・ボップ彗星、懐かしいですね。
かなり話題になったような記憶があります。
その頃、日本ではなく星がとても綺麗に見ることが出来るヨーロッパの国に居たんですが、見た記憶もありません。
素晴らしいですね。今は、星空も撮ってみたいと思いつつ天体望遠鏡の大変さを思い躊躇しています。
また、懐かしい、そして素敵な写真を見せてくださいね。
Commented by seibo616 at 2011-10-17 02:10
kurakameさん:こんにちは。
彗星をデジカメで撮る この発想には脱帽です。
しかも当時デジカメを持っておられたとは!!!
Commented by kurakame at 2011-10-17 07:58
pubcom156さん、高度成長期以降、もう都会では月以外の天体撮影はかなり困難な状況ですね。
最近は高性能な小型の天体望遠鏡がデジイチ1台ぐらいの価格で購入できますが、
空の澄ん光害の少ない場所に移動しなければなりません。
Commented by kurakame at 2011-10-17 08:03
seiboさん、おはようございます。
残念ながら、これはデジタル時代以前のフィルムカメラでした。
デジタルだともっと簡単に撮れますし、すぐに画像を確認して修正際撮影ができますが、
フィルムだと現像結果を見ないと露出の可否が不明ですから、
何枚も露出条件を変えての撮影となりました。
Commented by escribeme_yakko at 2011-10-17 15:06
懐かしいです! 私も横浜⇒聖路加病院周辺 などなど車を飛ばして
☆を見に行きました
でもまわりが明るくて全然見えず。。。
結局、自宅の物干しに寝袋を持って行ってみましたっけ(笑)
お写真を拝見しながら、そんなことを思い出してました
Commented by kurakame at 2011-10-17 16:01
yakkoさん、これは奇遇(!)。新聞などで騒がれたわりには、わざわざ見に出かけた人は少数だったでしょうね。
日比谷でも千鳥が渕でもなんとか肉眼では見えたものの写真は無理だったのを思い出します。
あれから、条件の良い肉眼彗星は現れていません。
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