石元泰博写真展 - 桂離宮1953.1954 を観る

写真家石元泰博さんが、今年2月90歳の天寿を全うされた。

戦後間もない時期に、すでにシカゴで数々の賞をとって著名であった石元さんは来日して桂離宮を撮った。

石元さんは、サンフランシスコ生まれで、幼少時は日本で過ごすも再渡米、
戦時中の収容所生活を経て、シカゴのニューバウハウスで写真を学び活躍の場は主ににシカゴであった。

1953年、街撮りの名手であった彼が、桂離宮を撮る。


今、印刷媒体では十二分に頭の中に叩き込まれていた数々の「桂」の、
まさに、戦後モダニズムの幕開けともなった作品たちを、オリジナルのプリントで観る機会が訪れた。

石元泰博写真展「桂離宮1953,1954」(神奈川県立近代美術館 鎌倉 ~6/10)


学生時代、発表された「桂」をみた衝撃は今も忘れることができないほどであった。
仲間うちでも、「土門拳ばり」と並んで「石元泰博ばり」の写真を撮るのに夢中であった頃を懐かしく思い出す。


神奈川県立近代美術館 鎌倉

石元さんが桂を撮る2年前に、こちらも戦後モダニズムを象徴する建築として
鶴岡八幡宮の池の畔に、坂倉準三の設計で誕生した。
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Leica M9, Color-Skopar 21mm/4
by kurakame | 2012-04-25 09:04 | M9
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