東京藝術大学大学美術館 - 観音の里の祈りとくらし展Ⅱ





琵琶湖の北部の地方を湖北と呼んでいる。

湖の北なので湖北、湖東や湖西もふつうに使われているのだが、近江の湖北はちょっとイメージが違うように思う。


若狭に接して、湖北は北陸性の気候で、冬季の積雪は完全に日本海側そのものなのである。


湖北は浅井の小谷城賤ヶ岳の戦い、姉川の決戦と往時の古戦場は数多く、ひいては秀吉の長浜である。


かつては、浅井氏ゆかりの東浅井郡などと呼ばれていた地域も、広域市町村合併で、現在は長浜市となってるのには驚いたが、
その湖北の多くの集落に残された、平安、鎌倉の観音像を中心とする「観音の里の祈りとくらし展」のパートⅡが、
上野の東京藝術大学大学美術館で開かれている。(8月7日まで)

副題に、「びわ湖・長浜のホトケたち」とある。
パートⅡというのは、2014年にここで開催された「観音の里」展が好評を得てのパートⅡであるらしい。

2014年の「観音の里の祈りとくらし展」拙ブログはこちら


今回は前回よりも多くの観音像が集まって、さらに人気は高くで、ぼくの知る限りでは、あのアシュラ展以来の混雑ぶりであった。


数多の戦火の中を、村人たちに大切に守られてきた、多くは身長1mたらずの小さな、しかし端正な観音たちの勢揃い。

その数およそ40体、うち国重文15体という華麗さの本展であったが、残念ながら、撮影はNGである。


湖北のホトケたちに導かれての、昨年の大病以来の上野であった。

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Leica T, Summicron-T 1:2/23 ASPH.
by kurakame | 2016-08-04 07:04
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